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社会科学系学部卒・男性のインテリアコーディネーター

主として、「インテリアコーディネーター」と住宅・建築・インテリア・不動産に関係する資格と資格試験に関係する内容

「インテリアコーディネーター」とはどういう職種のことか。及、「男性の採用は最初から考えていませんから」と言う会社。

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「インテリアコーディネーター」とはどういう職種のことか。及、「男性の採用は最初から考えていませんから」と言う会社。

[第10回]
   1992年、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ にいた時に東京事務所にいた女性O(当時、20代なかば)が、その何年か後、私がインテリアコーディネーター試験の2次に合格した年の前年くらいに合格したらしい。ちょうど、2次試験に「面接」がなくなった年に合格したわけだ。 同社の従業員で、Oが退職後も連絡を取っていた人がいたらしく、「Oが去年インテリアコーディネーターに通ったらしいよ」という話が私の所にも伝わってきた。 それで、「そうか! そういえば、去年からインテリアコーディネーターの2次試験に面接なくなったんだ。な~るほど、それで、Oは通ったんだあ~あ」「そうかあ。やっぱり、インテリアコーディネーターの2次試験から面接なくしちゃだめだわ。Oが通ってしまうもん」と(冗談という設定で)言うと、Oがインテリアコーディネーター試験に2次試験に面接が無くなったという年に合格したという話をしてくれたKさん(男。当時、40代)は、「Oに恨みでもあんのお?」と言ったのだが、そりぁ、ないわけないわなあ・・・・。(「冗談のように思わせて本音を言う」、「冗談だということにして本音を言う」という手法。これは、長年、会社員をやって、この手法をやっているみたいだなという人がいたのを見て、それを自分の「技」として取り入れて身につけたものだ。その「冗談だということにしているが、実は本音」という話を聞いて、ノー天気に冗談だと心から信じる人と、あれ? 冗談みたいに言っているが実は本音なのかな・・・と気づく人とある。気づく人間の方がその点でオツムがいいのであって、気づいたKさんはその点でアホではなかったわけだ。気づかない人間というのは、まあ、アホがめでたいのお・・・というところであるが、(株)一条工務店には気づかない方の人間もいた。)
 
     インテリアコーディネーター の試験は、私が最初に受けた1993年から1次に合格した1995年、2次に合格した1996年においては、「国家資格」だった。その頃から試験の実施団体はインテリア産業協会という業界団体だったが、インテリア産業協会が試験を実施して合格して登録すると「通産省認定 国家資格」となった。 ところが、その後、「小泉行政改革」で「民間でできるものは民間で」ということなのか、通産省(通商産業省)が経産省(経済産業省)に変わるとともに、インテリアコーディネーターも国家資格ではなく、インテリア産業協会が実施する民間資格にされてしまった。 もともと、インテリアコーディネーターという資格をもっておれば何をしてよい、持っていなければ何はしてはならないと法定されたものがある資格ではなく、あくまでも、能力認定資格で、国家資格であれ民間資格であれ、価値があるものは価値があるはずではあるのですが、会社に応募する際に、その会社の経営者や採用担当者がそのあたりをきっちりと認識できている人ならよいのですが、実際問題として、「国家資格なら価値があるが、民間資格は価値がない」とその程度の意識・感覚しかない人がけっこういます。 そういう採用担当者に面接で会った際、「こいつ、何もわかってないな」と思う時はあるわけですが、応募する側が、「あなた、その認識は間違っていますよ」と言うわけにもいかないので、そうなると、国家資格から民間資格へ変更されたというのは、結果として、その資格を保持している人間としては自分が持っている資格がその分だけ価値が低下したということになってしまいます。

   インテリアコーディネーターの試験科目は、私が最初に受験を考えた1993年においては、
1次  学科(インテリア基礎、インテリア販売)
2次  製図・小論文・面接
だったのですが、途中から、2次試験に「面接」がなくなり、そのかわりということでもないかもしれませんが、「小論文」が「論文」になって試験時間が長くなり、「製図」も試験時間が長くなりました。
   最初に受験を考えた時点では、建築士などと違って、学科はそれなりの問題が出ても、製図はそれほど難しい問題は出ないのではないかと勝手に考えたのですが、私が1次に合格できた1995年においては、2次は「製図」と「論文」で、決して簡単ではありませんでした。
   面接がなくなる以前に2次でどういう問題が出ていたのかは受けていないのでよくわからないのですが、ハウジングエージェンシーの2次製図対策講座に出た時に、講師の松浦先生が言われたのは、「面接」がなくなったかわりに「製図」の試験時間が長くなった、「小論文」が「論文」になってこれも試験時間が長くなった、ということは、製図も論文もそれまでよりも本格的なものが出題されるということが考えられる、と言われたのですが、実際そうではないかと思います。
   2次から「面接」がなくなった以降においては、「製図」はある程度以上本格的な製図であり、「論文」も何か書けばいいというようなものではなく、課題に対してある程度以上内容のあることを述べる必要があります。

   2次に「面接」がある時代にインテリアコーディネーターに通ったというにいちゃんが、1993年、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ の松戸営業所(展示場)にいた時に、入社してきたのですが、その男T(当時、20代後半)に、「面接て、どんなことをきかれるの」と尋ねてみたところ、「趣味は何ですか」とか・・て。 それで、彼は「美術鑑賞とか答えるといいかと思ったけれども、嘘言うわけにもいかないと思って、『プロレス見るのが趣味です』と答えたら、『どういうレスラーのファンですか』と言われ、『獣神サンダーライガー』と答えると、『それは、どういうレスラーですか』と言われたので説明した」そうです。 それで、「プロレス見るのが趣味」では落ちたかと思ったけれども、合格したと話していました。
   別に、何が趣味で悪いということはないのですが、しかし、はたして、そういう「面接」に意味があるのだろうか・・・と思っていたら、しばらくして、2次試験から「面接」がなくなり、「小論文」が「論文」になって試験時間が長くなり、「製図」も試験時間が長くなりました。

   あんなヤツ、落ちた方がいいのになあ~あ・・・とか思っていると、案外、そういうヤツが通ってみたりするわけで、そういうのを見ると、「面接さえあれば、あいつの合格を阻止することができたのにい~い・・・・」とか思うこともある?・・・・のですが、今はなくなった旧型司法試験では、2次には、まず、短答式試験(択一式試験)〔憲法・民法・刑法について、3つだったか4つだったかの選択枝があって、そこから正答を選ぶ試験で、かつては、番号だったが記号だったかを記入したのが、いつの頃からかマークシート方式になった〕があってそれに合格した人が、「論文試験」〔憲法・民法・刑法・商法と、1980年頃は訴訟科目として民事訴訟法と刑事訴訟法からどちらか、法律選択科目として労働法・行政法・刑事政策とあとなんたらかんたらから1科目、一般教養科目として経済学・心理学とあとなんたらかんたらから1科目の7科目、2000年頃においては、憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の6科目について、「〇百字以内で述べよ」という問題が2問ずつ出題〕を受け、論文試験に通ると「面接」試験を受けることになっていました。この場合の「面接」試験は別名を「口述試験」と言い、憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の各試験委員と会って、試験委員からその場でそれぞれの法律についての質問をされて、その場で口頭で述べるという試験でした。
  「面接」試験といっても、こういう旧型司法試験の「面接」試験(「口述試験」)のような「面接」なら意味はあると思います。 しかし、「趣味は何ですか」とかそういう質問をする「面接」試験をインテリアコーディネーターの2次試験でやっても、はたして、どれだけ意味があるか、というと、あんまりないのではないかと試験実施者の側でも思ったようで、それで、面接試験はなくなり、製図と論文がそれまでよりも本格的になったようです。
   会社が人を採用する場合なら、能力は優れていても、うちの会社には合わないのではないかといったこともあるかもしれません。 ですから、どういう人柄なのか、どういう性格の人なのか、あるいは、自分の会社に対してどう思っている人か、その仕事についてどう考えている人かといったことを面接で採用担当者は見抜く必要がありますが、インテリアコーディネーターの2次試験は採用試験ではありませんから、その人の性格が良かろうが悪かろうが、そんなことは、採用する会社の担当者が判断すればいいことであって、資格試験で判断する必要はないことだと私は思いますし、インテリアコーディネーターの試験実施者もそう考えたのではないかと思います。・・・・・その結果、「Oに恨みでもあんのお~お?」と言われると、そりぁ、ないわけないわなあ・・・・という人も合格するわけで、俺が面接担当の試験委員だったら、たとえ、「職権乱用」してもあいつだけは落としてやりたいのに~い・・・という人が通ってみたりもしますが、まあ、それはお互いさまであって、こんなことを述べていると、こちらだって、あいつは合格させたくなかったとかどこかで思っている者が絶対にないとは言えないわけですが、「面接」がない以上、ともかく、いかにして、合格最低点を上回ることができるか、ID野球式合格法「弱者の戦術」でもドラゴン桜式受験術でも駆使して勉強することですな・・・・。

   ところが。 いったん、合格すると、今度は、資格というものは、合格・取得すること自体に意義があるのではなく、取得・登録したらその資格を生かしてこそ価値があると思います・・・が、「インテリアコーディネーター」を生かす職種てなんじゃらほい?

   一級建築士・二級建築士・木造建築士というのも、その資格名の職種があるわけではありません。1980年代後半に、木質系戸建住宅建築業の小堀住研(株)〔→エスバイエル(株)→ヤマダエスバイエルホーム(株)http://www.sxl.co.jp/〕に入社した年、千葉支店の設計課・工事課・工務課の人で一級建築士を受験した人が何人かいて全滅したようでしたが、「技術系」だと言い、「建築学科卒」だと言っているわりに建築士の資格試験に合格できないというのは、情けない・・・とも見えますが、けっこう仕事が忙しいことを考えると、なかなか学習時間をとれないということもあったかもしれません・・・・・が、私だって相当忙しかったけれども、小堀住研(株)に入社する直前から宅地建物取引主任者の勉強をして、(株)一条工務店に入社した1992年に合格し、(株)一条工務店に在籍中にインテリアコーディネーターにもキッチンスペシャリストにも合格しましたから、忙しければ通らないというものでもないはずです。
   小堀住研(株)の設計課・工事課・工務課の人たちで一級建築士に落ちた人が「二級なんて持ってたってしかたがないよ」と言って二級建築士は受けずにいたという点について、一級建築士をもっていた松戸営業課長だったIさんは、「何を言ってやがる。『二級建築士なんて持ってたってしかたがないよ』なんてそういう文句は一級建築士に通った人間か二級建築士に通った人間が言う文句であって、一級にも二級にも通らない人間が言うことじゃないだろが」と言っていたのですが、それはたしかにそうです・・・・けれども、実際に一級建築士・二級建築士・木造建築士の試験問題を見てみますと、一般にどちらが難しいかというと、一級建築士が一番難しくて、次が二級建築士で木造建築士は一番易しいと言われているのですが、同じような内容の問題が出題されて合格最低点が違うというのであれば比較しやすいのですが、建築士の場合はそうではなく、一級建築士・二級建築士・木造建築士はそれぞれの試験問題が学科も製図も内容が違いますので、いちがいにどちらが難しいとは言えないところがありますし、実際問題として、一級建築士と二級建築士を同時に受けて一級建築士に通った二級建築士に落ちたという人もあります。 実務経験なしで受ける場合は二級建築士を取得した後に2年以上の実務経験を持たないと一級建築士を受けることができませんが、大学の建築学科を卒業した人は2年の実務経験ができれば二級建築士を取得しなくても一級建築士の試験を受けることができて、一級建築士の資格を取得できれば、一級建築士の資格を持っている者は、法律上、二級建築士の資格をもっている者はやってよいと規定されているものはすべてやってよいことになっていますので、20代くらいの人で、遠くないうちに一級建築士を取得したいと思っている人の場合、いったん、二級建築士を取得してから一級建築士を取得するよりも、最初から一級建築士を目指して学習した方が、ID野球「弱者の戦術」としての「戦力の集中」となる! とも言えるわけで、又、4年制大学の建築学科卒の人の場合、大学によっては二級建築士や木造建築士に出題される内容よりも一級建築士の試験に出題される内容の方を重視したカリキュラムになっている大学もあるのではないかと思われますし、その意味で「二級なんかとってもしかたがない」ということにして、一級建築士の受験に集中することにした・・・・というのなら、 その判断はおかしな判断ではないように思いますが、・・・・しかし、そのID野球「弱者の戦術」としての「戦力の集中」によって一級建築士試験に集中して学習して、一級建築士に合格し、二級建築士は落ちたということなら、1992年に(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ に入社した時、東京営業所にいたMさんはそれだったようで、「一級建築士なんか簡単だよお。二級は本当に難しいよ」と冗談みたいに言っていましたが、ジョークにもなるとともに、それで悪いことは何もないのですが、どっちも通らないで、「二級建築士なんてもっててもしかたがないよ」と口に出して言ってしまうと、「そういう文句は一級建築士に通った人間か二級建築士に通った人間が言う文句であって、どっちも通らないもんが何を言ってやがる」・・・・と言われてしまうので・・・、思ってもどちらかに合格するまでは口に出さない方がいいと思います。

   木造建築士については、木造建築士のテキストを見ると、木構造の戸建住宅建築業の会社に勤めるのであれば、木造建築士は仕事の内容と相当関係が深いと思われ、むしろ、仕事の内容と試験内容との相関関係から考えれば「いっきゅうなんて持っててもしかたがないよ」と言いたいくらいです・・・・が、かつては、その資格の認知度が低かったため、「木造建築士もってます」なんて、うかつに言うと、「ま~たまた、いいかげんなこと言いやがってからに、そんな資格あるわけないだろうが、こんちくしょう!」とか思われてしまう資格で、実際に日本にありもしない資格(もしくは、自分自身で個人として設立した「民間資格」としてある?)を「もってます、もってます」と言いまくる人も世の中にはあるのですが、そういうことをして「ま~たまた、いいかげんなこと言いやがってからに、そんな資格あるわけないだろうが、こんちくしょう!」と思われるのならしかたがないけれども、木造建築士というのはれっきとした国家資格として存在していたのですが、現実問題として存在感が希薄な資格で、実際問題として、木造建築士の勉強をして取得するのなら受験資格だって二級建築士と一緒だったはずなので二級建築士を取った方がいいのじゃないの? て感じの資格でした〔私、過去に、某建築士会で「木造建築士なんて受けるのやめなさい。二級にしなさい、二級に」と言われたことがあります(笑)。実際、合格するためのコストと取得することによる利益を比較考量して考えると、木造建築士を取得するなら二級建築士を取得するようにした方がいいという面は現実にあると思います。〕・・・・が、かつては不動産の契約の前には宅地建物取引主任者(→宅地建物取引士)が「重要事項説明」をしなければならなかったけれども建築の契約においてはそういったものは求められなかったのが、姉歯さんの事件の後、建築の契約においても建築士の資格を持っている者が「重要事項説明」をしなければならないとされるようになったことから、木造建築士という資格は、俄然、持っていることに意義がある資格となってきたようです。

   4年制大学の建築学科を卒業して一級建築士・二級建築士の資格を持っている人は、建築会社で設計か工事管理の仕事につく人が多いようですが、設計にしても工事管理にしても、建築士の資格を持っていなければやってはいけないというものでもなく、建築士の資格をもっておれば設計か工事管理をしなければならないというものでもありません。 1980年代終わり、小堀住研(株)の松戸営業所の営業課長になっていたIさんは一級建築士の資格をもって営業をやっていましたし、1992年、(株)一条工務店の東京営業所にいたMさんも一級建築士の資格をもって営業をやっていましたし、2010年、新華ハウジング(有)〔建設業。千葉市中央区。2013年に倒産〕の社長の親戚のなんたらさんは一級建築士を持って大工をしていたみたいです。

   ここで、問題は、「インテリアコーディネーター」という資格です。 はたして、これは何をする人の資格なのか。
   三井ホーム(株)は、今だに「建築家とインテリアコーディネーターのつくる家」というくっさい文句を言っているようですが、「建築家」というのは暴走族みたいな羽根のついたスポーツカーに乗ってるおっさんとか、ラーメン屋みたいにヒゲはやしてるにーちゃんとか、そういうのを「建築家」と言うみたいですが、インテリアコーディネーターというのは、もともとは三井ホーム(株)の社内資格だったようで、そこから一般の資格になったものらしく、だから、三井ホーム(株)では、設計は「そのへんの設計事務所のおっさん」にさせて、「色合わせ」(「仕様うちあわせ」)は「インテリアコーディネーター」の資格を持っている女性に担当させたようです。 他の住宅建築業の会社はどうかというと、他の会社の社内資格なんか関係ありませんし、それが一般の資格になったとしても、他の会社の社内資格から一般の資格になったものをそれほど重視していなかったので、「色合わせ」(「仕様打ち合わせ」)の担当者について、三井ホーム(株)ほどはインテリアコーディネーターの資格を持っているかどうかは重視しなかったようです。
   (株)一条工務店なんていいかげんなもので、「女性であればコーディネーターに見えるだろう」みたいな発想で、「色合わせ」(「仕様打ち合わせ」)担当を決めていたので、まあ、その程度の人です。 1990年代の終わりころから、「色合わせ」(「仕様打ち合わせ」)担当のことを「ハウジングコーディネーター」と称するようになりましたが、これは、「インテリアコーディネーター」の資格を担当者が持っていなかったということもありますが、「色合わせ」(「仕様打ち合わせ」)で決めるものは、インテリアだけではないわけで、住宅の外部についても決めますから、それから考えると、「インテリアコーディネーター」と呼ぶのは不適切だったということもあるでしょう。

    1980年代終わりに小堀住研(株)に入社した時には、新卒社員研修で、住宅の営業は、住宅についての知識と営業技術と営業意欲の3つで売れるかどうかが決まると言われ、最低、そのうちの2つはないと売れないと言われました。 そして、営業技術は営業の仕事をしながら身に着けていくもので、とりあえず、大急ぎで住宅についての知識を身に着けるべきだと言われ、また、知識のない営業は比較的低価格のものは売れても高額物件は売れないとも言われました。 そうした時、住宅に関する知識を努力して身に着けていくのはいいのですが、それならいっそのこと、何か建築・住宅に関する資格試験を受けて合格できるレベルまで学習してはどうか・・・という考え方も出てくるわけですが、そうした時、二級建築士は4年制大学の建築学科を卒業すれば実務経験なしで受験できますが、法学部・経済学部・商学部といった学部の卒業者の場合は、実務経験が7年ないと受験できないのです。かつ、この場合の「実務経験」は設計とか工事管理のことで、建築会社に勤めていても、人事とか総務とか経理とかの仕事をしていたというのはだめで、営業の場合、名刺に「営業」と書かれていても、会社によって設計も積算も工事管理も営業も同じ人間がやっているというような会社もあるわけで、そういう会社で名刺に書いている職種名が「営業」という場合は受験資格として認められてよいはずですが、「営業は売るだけ」というタイプの会社で営業をやっていたというのは、7年経験しても「実務経験」と認められない可能性があります。そもそも、戸建住宅建築業の会社に新卒入社した人が、営業の仕事をするために知識が必要だから、建築・住宅関連の資格を、この際、取得しようということであると、もしも受験資格と認められるとしても、7年後に初めて受験できるという資格は不向きです。 そうした時に、建築・住宅に関係がある資格で、ある程度以上、しっかりしている、認知度もあり内容がまともな資格となると、国家資格の宅地建物取引主任者(→宅地建物取引主任士)がありますが、これは基本的には宅地建物取引業(不動産業)の方の資格です。その他となると、インテリアコーディネーター・福祉住環境コーディネーター・キッチンスペシャリストなどの民間資格があります。 キッチンスペシャリストはけっこう難しいわりに認知度が低いのですが、キッチン・ダイニング・リビングの部分に限定されたものですから、それを考えると、インテリアコーディネーターの方がいいでしょう。 福祉住環境コーディネーターは、最近、評価が高くなってきた資格ですが、名前の通り、「福祉住環境」という部分が中心です。そういったことを考えると、戸建住宅建築業の会社で営業の仕事をする人間が取得すると良い資格としては、私はその試験内容から考えると、インテリアコーディネーターが一番ではないかと思います。
    しかし・・・・、ここで問題があります。 小堀住研(株)では「住宅建築業の営業にとっては、まず、住宅についての知識がないといけない」と言っていた、研修でそう教えられたし、「住宅の営業はアタマの悪いやつはできない仕事だ」とも言われたのですが、(株)一条工務店では営業本部長のA野T夫さんが「住宅の営業に知識なんてまったく関係ないで。 営業はアタマのないやつがええんや、アタマのないヤツが。営業はアホが向いている仕事やアホが。ぼくだって学校でてないから気さくで人間味があるんや。」と言っていましたので、営業本部長がそういう考えであるとどうなるかというと、まず、「学歴重視」になります。どういう「学歴重視」かというと、中卒高卒の人間と、彼が考える「一流大学」卒の人間では、中卒高卒の人間の方が条件の良い営業所(展示場)に配属されますし、バッティングした場合なども中卒高卒の人間に経営者は加担します。昇進も中卒高卒の人間の方が有利です。そういう会社において、「一流大学卒」の人間がインテリアコーディネーターなんて資格を取得しようものなら、「腹立つ」ということになるようです。私は、総務部長の天野雅弘からはっきりと「腹立つ」と言われたのです。「あんたは、僕らが知らないことを知っているし、僕らができないことをできる。腹立つ」と。 「インテリアコーディネーターにしても、他の人間は通らないのにあんただけが通る。腹立つ」と。 総務部長に「腹立つ」と言われるようなら、そういう会社には、そういう総務部長やそういう営業本部長が喜ぶような人が勤めた方がいいのかもしれません。営業本部長の天野隆夫は私にこう言ったのです。「営業は、羽根のついた暴走族みたいなクルマに乗ってるヤツとか、髪の毛を茶色に染めてるやつとか、モヒカン刈りにしてるやつとか、女の子のスカートめくりに行くやつとか、そういうのんが営業には向いてるんや、営業には。そういうのんが営業にはいいんだ、そういうのんが」と。天野隆夫は私にそう言ったのです。それを聞いて「こういうのんが営業本部長やってるんだ、こういうのんが!」と私は思ったのです。 これは、もはや、実際に「向いている」か「向いていない」かの問題ではありません。「そういうのんが」オーナー経営者の好みのタイプだとオーナー経営者が正直に言っているわけです。・・となると、ただでさえ、「一流大学」卒の人間はオーナー経営者から目の仇、親の仇のように思われているのに、ましてや、インテリアコーディネーターなんて取得すると、ますます、親の仇の度合いが増してしまうことになります。そういうのんが経営者なんだ、そういうのんが、(株)一条工務店という会社は。そういうのんが!
   (株)一条工務店というのは、まったく程度の低い会社だなあ、程度の低い経営者だなあと思いましたが、実は、住宅建築業という業界は、特定の1社だけが程度が低いのではなく、もともと、全体があんまり程度の高い業界ではないのです。 1980年代の終わり、小堀住研(株)に入社してすぐの新卒社員研修の時、本社での研修の際、副社長のKさんが講師としてきて、「戸建住宅建築業という業界は、業界としては成熟している、会社は未成熟な業界」と話したことがありました。「業界としては成熟している」というのは、需要はある程度できていて特に急激に増えるというものでもない、供給側の会社もある程度以上の量ができているということで、その一方で、 「会社は未成熟」というのは、どの会社がということではなく、戸建住宅建築業の業界の会社は、全般的に「未成熟な会社」が多い、ということでしょう。 これは、実際に戸建住宅建築業の会社複数に勤めて、私もそう思いました。 たしかに、戸建住宅建築業の会社はどこがというのではなく全般的に「未成熟な会社」が多い。そして、「未成熟な会社」なら20年くらい経てば「成熟した会社」になるかというと、なかなかそうでもなく、10年経っても20年経っても「未成熟な会社」のままだったり、あるいは、「未成熟な会社」がつぶれて、新たに別の「未成熟な会社」が登場したり・・・という状態。どうも、そういう業界なのです。 そういう業界においては、一級建築士・二級建築士のように、その資格を持っていると何何をやってもよい、持っていなければ何何はしてはならないと法律で規定された資格については、持っていると評価されるということもあるでしょうけれども、そういったものがない能力認定資格については、悪くすると、持っていると、「腹が立つ」と経営者から思われるだけ・・・になってしまう危険が十分にあります。

   職業安定所の求人票を見ると、「職種」という欄があるのです。応募する者は、どういう職種を募集しているのかを見て、その職種ならその会社に応募したいと判断するか、その職種なら自分にできると判断するか、その欄を見て決めるわけです。
   しかし、その「職種」欄の書き方ですが、会社によって、とりあえず、就いてもらいたい職種を「職種」欄に書く場合と、どういう人を採用したいのかを書く場合があります。 「職種」欄に「二級建築士」とか「建築士」とか書いていた求人票を見たことがありますが、「設計」とか「工事管理」とかの募集ではなく、「一級建築士」「二級建築士」「建築士」と表記しての募集の場合、これは、一級建築士・二級建築士といった資格を持っている人を採用したい、採用した上で、どう使うかは会社に判断させてもらいたいということでしょう。私はそう理解しましたし、小堀住研(株)でも「技術系」として採用して、採用後に設計や工事管理などそれぞれの職種に配属されたのです。(株)一条工務店でも、設計から工事管理や工事管理から設計に移動する人はありました。
 (株)一条工務店の場合は、ちょっと変なところがあって、設計の場合は、入社して3年以内だったかに二級建築士か一級建築士を取得しないと設計からはずすとか途中から言い出したようで、その為、顧客アンケートに「一条工務店の設計担当者は、客の仕事よりも資格試験の方に熱心で不愉快だ」と記入されたりもしていましたが、(株)一条工務店が「設計」という職種の人間を殿さま扱いするのは、あれは会社のためにどう考えてもよくないと私は思いますが、言ってもきかない人が経営者ですからどうしようもないのかもしれません。

   求人票の「職種」欄に「インテリアコーディネーター」と記載して募集している場合、これは、「職種」欄に「一級建築士または二級建築士」と記載して募集している場合と同様、インテリアコーディネーターの資格を持っている人を採用したい、その上で、どういう仕事についてもらうかは会社の方で判断させてもらいたい、という意味であろう・・・・と私は考えたのです。 そうでなければ、「職種」欄にもっと具体的に職種の内容を書くべきです。
   ところが。 今となっては、10年程前になるでしょうか。 千葉県市川市の、もう名前も忘れた工務店が、職業安定所の求人票に、「職種」欄に「インテリアコーディネーター」と記載して募集していたことがあり、「インテリアコーディネーターの資格を持っている人を採用したい」という募集なら、私はインテリアコーディネーターの資格をもっているだけでなく住宅建築業の業界で経験を積んで来た人間で、十分に役に立つはずだと思って、応募させてもらおうかと考えて電話したのです。 すると、どうなったか?
   電話するなり、言われたのです。 「男性の採用は最初から考えていませんから」と。おばさんに・・・というか、たぶん、あれは工務店の社長の嫁はんだと思いますけれども。

   「男性の採用は最初から考えていませんから」と思っているのなら、求人票にもそう書いてくれればいいのに・・・・と思いませんか?   ところが、どうも、いつからか、求人票に採用したい性別や年齢を記載してはいけないことになったみたいなのです。 性別や年齢に関係なく採用するのならいいのですが、そうではないのです。 あくまで、求人票に記載しないだけで、実際には、電話すると、電話をとるなり、「男性の採用は最初から考えていませんから」ということなのです。

   ところで。 この稿の最初の方に、昔、(株)一条工務店の東京事務所にいたOさんという女性が、2次試験から「面接」がなくなった年にインテリアコーディネーターの試験に合格したという話を書きましたよね。 Oさんが言うには・・・といっても、伝え聞いた話ですが、「インテリアコーディネーターを持っていたら、就職口なんていくらでもある」と言うのです。Oさんの話ですから、百パーセント信じていいかどうかわかりませんが、女性がインテリアコーディネーターの資格を持つと、給与面とかで贅沢言わなければ、雇ってくれる会社はいくらでもある・・・・そうです。 ・・・・それに対して、男性が「インテリアコーディネーター」と「職種」欄に書かれた募集に問い合わせると、電話をとるなり、「男性の採用は最初から考えていませんから」と言われるのです。(くっそ、やっぱり、あいつ、面接で落としてやるべきだったか・・・・?)

   私が高校生くらいの頃、あるいは高校を卒業した頃、看護婦さんというのは「女性の資格」だったはずで、男性には「看護士」という資格がありましたが、男性の「看護士」というのは精神病院くらいしか勤め先はなかったと思います。 それが、いつの頃からか、精神病院ではなく身体病院でも男性の「看護師」が勤務するようになりました。
   ところが。 「インテリアコーディネーター」と「職種名」に記載された求人募集だと、はっきりと、「男性の採用は最初から考えていませんから」と言われてしまうのです。・・・なんか、あほくさいですよね。男でインテリアコーディネーター取得すると。 なんかこう、あんな女、もう、けっちゃんぱっちゃんくわっちゃんにしてやりたいくらいというくらい感じの悪い女でも、面接試験が2次からなくなったおかげでインテリアコーディネーターの資格を取得してしまって、「就職口なんて、インテリアコーディネーターさえ持ってればいくらでもあるから」とかぬかすみたいなのにね。 ほんま、胸くそわるいわ、ほんま。 やっぱり、けっちゃんぱっちゃんくわっちゃんにしてやりたいくらい気分の女は、面接で落とすべきではないのか・・・・なんて気にもなります・・・? なりません???

  どうも、住宅建築業の会社においては、「インテリアコーディネーター」というものを、設計担当者が図面を作成した後、壁のクロスはどれにしましょうか、床板はどれにしましょうかとか、コンセントの位置はどこにつけることにしましょうかとか、なんか、そういうことをお客さんと打ち合わせて決める係の女性のことだと勝手に決めつけている業者があるようなのです。
   (株)一条工務店は、そういう仕事をする女性を「ハウジングコーディネーター」と名づけたのですが、それはそういう人たちが「インテリアコーディネーター」の資格を持っていなかったということもあるけれども、やっていることが「インテリア」だけではないし、インテリアコーディネーターの資格を持っていなければできないような内容でもないし、インテリアコーディネーターの資格を持つ者は他の仕事にも役立つはずであるしするので、「ハウジングコーディネーター」と名づけていたと思うのです。(同社のことだから、もしかすると、そうではなく、単なる気まぐれかもしれませんが。)
    なんだか、「インテリアコーディネーター」という資格を、「三流一級建築士のアシスタント 兼 お茶くみオバサン 兼 子守女」の資格だと認識している会社がある一方で、ヘボ設計が作った図面をもとに、その図面の家の壁のクロスはどれにしましょうか、床板はそれにしましょうか、屋根の「彩色スレート」はどの色にしましょうか、トイレの便器はどの色にしましょうか・・・という、別段、インテリアコーディネーターの1次試験も2次試験も通らなくてもできるような仕事をする人のことだと思い込んでいる会社経営者があるみたいなのです。 そういう経営者が「職種」欄に「インテリアコーディネーター」と書いたりするみたい。

    なんか、男性でインテリアコーディネーターを取得するとあほくさいですね・・・。 なんか、胸くそ悪い女が受験したあかつきには学科試験満点でも面接で落としてやりたくなってきたり・・・・・しませんか?  しません? ・・・・人間できてますなあ~あ・・・私ら人間できてないからなのか、ほんま、むかつくわ・・・・。


    で、「インテリアコーディネーター」と「職種」欄に書かれた募集に応募しようかと考えて電話すると、電話に出るなり「男性の採用は最初から考えていませんから」と言われて切られたということがあったわけですが、そういう経験は1回ではないのです。 他の件を、また、別稿で述べます。

   とりあえず、けっちゃんぱっちゃんくわっちゃんにしてやりたいくらいむかつく女が受験したあかつきには、学科満点でも、たとえ、「職権濫用」とそしられようと、な~にがなんでも落としてやる~う、こんちくしょう! というくらいの気持ちになる男性の気持ちが、ちょっとはわかりますよね。 ほんと、インテリアコーディネーターというのは、男性が取得すると、わりがあいません。・・・・なさけないことですが。
   (2016.12.18.)

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